最新ニュース一覧


高野真理子の扉を開けて―第6回 受賞

2017-08-23

★受講生が発信する山村教室の紹介ブログです★
「高野真理子の扉を開けて―第6回 受賞」

「シンクロ!」
 ――チャチャチャ!
「シンクロ!」
 ――チャチャチャ!
 頭の中で、大きな掛け声とともに手拍子を鳴らす。
 夜遅くに届いたメールには、思わず笑顔にさせることが書かれていた。

 こんにちは。高野真理子です。
 皆さんは、文学賞へ応募したりしていますか?
 高野も頑張っておりますが、今のところ、箸にも棒にも掛からぬ日々を送っております(笑)。
「いつかは受賞を!」と笑顔をふりまいてはおりますが、もちろん、落選すればへこみます。
 へこむ暇があったら、次の作品へ取り掛かった方がいいということは、分かっているのです。
 日々あきらめずに、一文字一文字積み重ね、人の心を揺り動かす物語を書くことが大切なのも、良く分かっているのです。
 そんな時、ふと考えるのです。
 宝くじの一等当選者はどこにいるの? と。
 この世のどこかに必ずいるはずです。
 でも、身近にいたためしがありません。
 では、この世の中に、文学賞を受賞している人はいるの? と。

 ――いるのです

 何かの予言みたいですが(笑)、山村教室には、たくさんの受賞者の方がいらっしゃるのです。
 OB・OGの諸先輩方から、現役受講生まで、確かに身近に存在しているのです。
 受賞した方を目にすることができる。
 これほど、励まされることはありません。
 もちろん、羨ましいとも思います。
 でも、それ以上にその方々の生の声や、体験を聞くことができるなんて、一人で物語を書いていたら、決して経験することはできません。
 今年になってからも、現役受講生の方の受賞のお知らせがありました。
 高野はそれをメールで知りました。
 その時、頭の中で鳴り響いたのが、冒頭にあった掛け声です。
 シンクロナイズドスイミングの演技をする、ウォーターボーイズ達を、プールへ呼び込む時の掛け声です。
 その方の受賞の嬉しさと、お祝いの気持ちと、「この受賞にあやかるぞ!」の気持ち(笑)で、いっぱいになりました。
 その方のパワーにあやかって、受講生一丸となって、受賞目指して駆けあがるぞ! の気持ちです。
 だから、受賞者に「シンクロ」したいと思ったのです。
 受賞することは夢じゃない。現実にあり得ることなのだと、体現してくれた受講生が目の前にいる。
 これが、どれほどの力を与えてくれていることか、へこんだ時こそ身に染みて分かるのです。

「シンクロ!」
 ――チャチャチャ!
「シンクロ!」
 ――チャチャチャ!

 いつかきっと、掛け声をかける側から、掛けられる側へとなることを信じて、今日も高野はパソコンへ向かいます。
 あなたもきっとパソコンに向かっていると信じて……。
 それでは、本日のところはこのへんで。
 機会がありましたら、またお会いしましょう。


高野真理子の扉を開けて―第5回 いろはにほへど

2017-04-23

 

★受講生が発信する山村教室の紹介ブログです★
「高野真理子の扉を開けて―第5回 いろはにほへど」

 通勤途中で桜を視界にとらえる。
お花見の予定をたてる暇もなく、既に満開の時は過ぎ、桜吹雪が道路へと降り注ぐ。
四月になってからというものの、残業続きで、そろそろ体力も限界だった。
会社でパソコンに向かい過ぎているせいか、帰宅してからパソコンを立ち上げても、メールチェックが精一杯だった。
今夜も残業をしていたけれど、二度ほどケアレスミスをしたので、今日はここまでと帰宅することにした。
歩きながら明日の仕事の優先順位を考えていると、赤信号に足止めされる。
夜風が首筋を吹き抜け、薄手のコートを少し後悔をした。
「完全にスタミナ切れだわ……」
思わず心の声が出てしまった。
せめて天に向かって、大きくため息をついてやろうと、空を見上げた。
するとそこには、夜空に大きく枝を伸ばす銀杏の木が、静かに自分をのぞきこんでいた。


こんばんは! 高野真理子です。
最近は毎日残業三昧なので、ご挨拶も「こんばんは」にしてみました(笑)。
皆さんの忙しい時期はいつ頃ですか?
高野は今が一番忙しい時期です。
この前お正月だと思ったら桜が咲き、もう散り始めています(笑)。
気付けば春が来ていました!
皆さんの周りでも、いろいろな「春」が始まっていることと思います。
 山村教室でも新年度が始まり、新しく入会する皆さんを迎える「いろは会」も、無事終了したようです。
半年に一度、新メンバーをお迎えするわけですが、数えてみると高野も今回で七回目の「いろは会」。
時間が経つのは本当に早いものです。
そんな中で、ふと考えたのです。
山村教室へ入会した方は、「いろは会」から始まります。
最初の一歩は同じだけれども、目指す作家への道のりは、皆さんそれぞれの進み方があります。
「一体、今その道のどこら辺にいるのだろう?」
結果が出ない時ほど、こんな事を考えたりします。
忙しさを理由に「物語」から離れてしまった時や、どんなに応募しても落選し続けた時など、「作家になった自分」から逆算したら、自分は今どこら辺にいるのだろうかと、せんないことを思うわけです。
皆さんにも、そんな時はありませんか?
もしかしたら、そんなことを考えているのは、高野だけかもしれませんね(笑)。
ともかく、そんな言い訳だらけの自分が嫌になり、ため息をつこうと空を見上げたら、そこに答えがあったんです。
夜空に大きな枝を広げた銀杏の木が、静かにそこに立っていました。
街路灯のはるか上へと枝を伸ばす銀杏には、びっしりと若葉がついていました。
ほんの数週間前までは、枝に葉など一つもついてもいなかったのに、いつの間にか、小さくてかわいい若葉で覆われていたのです。
やわらかな萌黄色の葉が、街路灯に照らされて夜空に浮かび上がり、桜とは違った春を街へ運んできていました。
それを見た瞬間、「あ、そっか」と、急に答えをもらった気がしました。
誰にでもスタミナ切れの時があります。
けれど、深く思い悩むことなどないのです。
不安や言い訳を、枯れ葉のようにぶるりとふるい落として、何もなくなった枝に、新たに希望を芽吹かせればいいのだと、銀杏に言われた気がしました。
見上げると、銀杏の若葉は冷たい夜風に吹かれながらも、「そうだ、そうだ」という風に、ふるりふるりと葉をふるわせていました。
 春は偉大です。
色々なことの「最初」の気持ちを思い出させる季節です。
皆さんの中にも、高野のようにマイナス感情にとらわれたことがある方はいらっしゃいませんか?
そんな時は、春に芽吹く若葉のように、「今年もまた頑張るぞ!」と、新しい芽をまた出せばいいんです!
答えは分かっています。
「山村教室不足かな……」
スタミナ切れの時こそ、山村教室で元気をもらえばいいのだと。
そして、今なら新しく入会された方々に会って、初心を思い出してみればいい。
小説家を目指す仲間がいる場所で、自分の心をのぞき込めばいい。
再びのぞき込んだ心の奥にある願いを、自分で大切にすればいいだけなのだと気付きました。
 信号が青に変わり、一歩足を踏み出しました。
夜空に浮かぶ若葉に別れを告げて、横断歩道を大股で渡りました。
ほんの数分前のしぼんでいた気持ちは、嘘のようにどこかへ消えていました。


その夜、久しぶりにメールチェック以外のことをしました。
短編のアイデアメモを、少しだけ書くことができたのです。
一文字、一文字入力していくうちに、アイデアを考えることに集中していきました。
そして、その波に乗って、このブログに取り掛かりました。
書くことは、やっぱり楽しかったです。


 高野は不調な時、山村教室へ行きたいと思います。
小説家になりたいと考えている人達が、そこに待っています。
それが、どんなに心強い事か、覚えていてほしいと願います。
新しく入会された方、また入会を考えていらっしゃる方、山村教室は、「心のよりどころ」でもあります。
山村教室との関わり合い方は人ぞれぞれですが、ぜひ教室へいらしてみませんか?
何か心に響くものが必ずあると、高野は信じています。


ただ、このブログを書きながら、作家への道のりを「いろは歌」に例えるならば、一体今どこらへんだろう? と、もう一度考えて、ネットで「いろは歌」を調べてしまったことは秘密です(笑)。
それでは、本日のところはこのへんで。
機会がありましたら、またお会いしましょう。


高野真理子の扉を開けてー第3回 秋といえば

2016-10-06

myuran_aki_web
★受講生が発信する山村教室の紹介ブログです★
高野真理子の扉を開けて――第3回 秋といえば


「それでは次の作品です」
 マイクを通して、凛とした声が教室内に響く。
 自分の作品の講評の順番が回ってきた途端、一瞬耳が聞こえなくなった。
 人に作品を講評されるという事が初めてで、どんな顔をして聞いていればいいのか迷っている間に、さらりと講評が始まる。
 結局、私はどんな顔をしたら良いのか分からず、息を詰めたまま先生を見つめていた。

 お久しぶりです。高野真理子です。
 10月に入り、一気に秋を感じますね。でも、秋だからでしょうか? それとも寄る年波にのせいでしょうか?(笑)
 今回は少しだけ、思い出話にお付き合い下さい。

 高野にとって10月は非常に思い出深い月です。
 なぜならば数年前の今頃、山村教室に入るために、ちょうどドキドキしていた頃だからです。
 山村教室の入会のタイミングは4月と10月の2回です。
 高野は10月入会を目指して、提出作品を応募しました。
 入会のための作品が処女作でしたので、書き方が合っているかも分からず、ともかく締め切りに間に合うように応募してから、どこに祈ったら願いが叶うのかもわからず、どのような結果が出るのかと考えていた事を覚えています。 
 なので、幹事の方から初めて入会案内のメールが届いた時は、嬉しくて何度も何度も読み返してしまいました。

 山村教室では、入会時に「いろは会」という新入会者用オリエンテーションが用意されています。
 そこで、初めて担当講師の方から自作の講評を受けることができます……。受けることができるのですが、「講評」を受けるという事が初めてだった高野は、とにかく緊張して息を詰めて、講師の方のお話を聞いていました。
 自分の講評が長かったのか、短かったのかも分からないほど、初めての講評はあっという間に終わりました。
 十数作の講評を聞き終わり、その日の二次会で不思議と人の顔と名前は一致していないのに、「〇〇の作品の人ですか?」とか、「先生に〇〇って言われてましたね?」という会話が成り立っていた事を覚えています。

 あれから数年が経ち、一緒にオリエンテーションを受けた同期の仲間も大分減りました。
 よく教室で見かけていた先輩が、顔を出さなくなったりすることもあります。
 でも、寂しくはないんですよ!
 ずっと一緒に頑張ってきている同期もいますし、年に2回増える新しい仲間に刺激をもらったりして、山村教室は常に進化し続けているんです。
 こうしている間にも、きっとどこかで山村教室に入会することを心待ちにして、何度もメールチェックしている方もいらっしゃるかもしれませんね。
 高野も、みなさんと教室でお会いできるのを楽しみにしています!
 なんて、先輩風を吹かせるには、高野もまだまだ「山村経験値」が不足しています。まだまだ勉強することが沢山あります。
 ぜひ、一緒に頑張っていきましょう!
 それでは、本日のところはこのへんで。
 機会がありましたら、またお会いしましょう。


真理子の扉を開けて――第2回 熱

2016-04-09

pixta_10887151_S
★受講生が発信する山村教室の紹介ブログです★
第2回 「熱」

 冬。
 教室の席は人と荷物でパンパンに膨れ上がっていた。
 まだ講評開始時間前にも関わらず、着席して待っている受講生が多い。
 すでに本日のゲスト講師も席に着いている。
 開始までのほんの数分、心地の良いざわめきと、期待に満ちた軽い興奮が教室を満たしていた。

 こんにちは、高野真理子です。
 山村教室では、各期の最後にゲスト講師を招いて、講評および講義を行います。
 プロの作家の方や書評家の方など、普段生活している中では決してお会いすることができない方々がいらしてくださいます。
 お話くださる事はその時ご担当される方それぞれですが、基本パターンは、前半で数作品選ばれた受講生の対象作を講評し、後半は講義という形になります。
 聞き方はいろいろだと思いますが、レギュラー講義の中で聞いた講評に加えて、さらにプロの方の別のご意見を聞く事ができるわけです。
 ひとつの作品に対して、複数の意見を聞く事ができる機会などなかなかありません。
 しかも、ご担当の方はその道の「プロ」の方!
 自分が講評対象作に選ばれても選ばれなくても、その方の作品を通して自分の作品に役立つヒントを見つけることができたりします。
 ゲスト講師の回は、その担当者の小説への情熱を一緒に追体験できる貴重な機会です。
 なので、今回はその情熱の「熱」についてお話してみたいと思います。

 高野は、ゲスト講師の回は「熱」を感じる回だと考えています。
 私を含め、受講生の皆さんはきっと、「どうやったら作家になれるのか」、「どうしたらいい作品が書けるのか」が知りたいはずです。
 もちろん、自分で小説を書き始めると、「作家になる」ための近道や裏ワザなんてないことがすぐに分かってしまいます。
 自分に負けずに一作一作、地道に書いていくしかありません。
 頑張り続けていると、人間ですから、ふと疲れてしまったり迷ったりしてしまう時がやってきます。
 そんな時に、ゲスト講師のお話を聞くと、もやもやとしていた気持ちが晴れて、少しずつ気持ちが浮上してきます。
 
 ゲスト講師の方は、ご自身にとっての「小説」のお話をしてくださいます。
 短編、長編の書き方や、キャラクターの造形方法、ご自身の経験、作家のあるある話など、いろいろなお話が飛び出てきます。
 現役編集者の新人賞の選考過程のこぼれ話など、目からうろこの話がたくさん飛び出てきて、どんなにメモしても追い付けない程の情報量です。
 ゲスト講師の小説への「熱」を真正面から受けようとして、サッカーのゴールキーパーのように心の中で両手を広げ、「私こそがその熱を受け止める」という思いで、受講生のみなさんは全身を耳にして話を聞いています。
 いつもあっという間に時間が過ぎていき、気付けば終了時間になってしまいます。

 気付けば、小説について迷ったり落ち込んでいたりしていた自分はどこへやら?
 小説への熱い思いに、再度火がともるのを感じます。
 ゲスト講師から受けた「熱」を、どのように受け止めるかは、あなた次第!
 熱が冷めないうちに、何か書きたくなる受講生が、きっと大勢いるはずです。
 いつか自分自身がゲスト講師になって、その「熱」を伝える側の人となることを夢見て、今日もパソコンの前に座る受講生がたくさんいると思います!
 みなさんも、山村教室でそんな「熱」を体験してみませんか?
 一緒に体験できる日をお待ちしております!
 それでは、本日のところはこのへんで。
 機会がありましたら、またお会いしましょう。


真理子の扉を開けて

2016-01-26

★受講生が発信する山村教室の紹介ブログです★

高野真理子の扉を開けて―――第1回 まずは名前から

pixta_16938449_S




初めてその教室に訪れたとき、心臓のドキドキが止まらなかった。
鞄をしっかり左手に持って、教室の中へと足を踏み出す。
開け放たれた扉の中へ入ると、既にぱらぱらと人が座っていて、山村教室の説明会が始まるのをじりじりと待っていた。
みんな誰かが教室に入ってきた事に気付いてはいるけれど、振り返って顔を見る余裕のある人は一人もいなかった。
座っている人達もまた、ものすごい緊張感の中で、説明会が始まるのを待っているのがひしひしと伝わってくる。
自分と同じ。少しほっとした。
その緊張の波を縫うように軽やかにプリントを配布していた人が、逆光の中、立ち止まる。
「こんにちは! お名前は?」
それが、私が山村教室で初めて聞いた声だった。

はじめまして、高野真理子です。
今回から、山村教室の受講生の「声」を皆さまへお伝えする事になりまして、かっこつけた感じで書き始めてみようと思いましたが、早くも挫折しました!(笑)
やっぱり、等身大の受講生レポートということで、もう少し肩の力を抜いたかんじで書かせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします!
第1回目ということで、何を書こうかと迷いました。
まだ入会後2年と少しの私でも、皆さんにお伝えできること……。
ありましたよ、ありました!
まずは、「筆名」についてお話したいと思います。

小説を書かれる方は皆さん「筆名」を考えた事があると思います。
山村教室では「ペンネーム」ではなく「筆名」と称しています。
本名のままを使う方、難しい名前を付ける方、いろいろな思いを込めた名前の方がたくさんいらっしゃいます。
高野はこの教室に入るために書いた作品が初めての作品でした。
作品タイトルも悩みましたが、筆名もこれまた難しい。
自分の名前のほかに、名前を持った事はもちろんなく、筆名を考えるのに一苦労したのを覚えています。
みなさんはどうでしたか? すぐ決めることができましたか?
実は、冒頭のお話には続きがあります。

「お名前は?」
山村教室の説明会でそう聞かれ、迷わず本名を答えると、「そんな名前の人いたかなあ」と首を傾げられましたが、筆名を答えたら「ああ」と言って思い出してくれました。
筆名で通じる場所ができた。これはとても新鮮な経験でした。
一生懸命考えた筆名が命を持ったような気がしました。
そんな大げさなって思われるかもしれませんが、高野にとってはそれくらい衝撃的な出来事だったのです。
山村教室入会後、筆名を持っていらっしゃる方が名前を聞かれると、本名を答えたらいいのか、筆名を答えたらいいのかものすごく迷う。これは、皆さん通る道だと思います。(笑)

初めは戸惑いますが、どんな名前も使ってこそですよね。
山村教室に入会したての頃、「作品も名前も覚えてもらえるようになりたい」とずっと思っていました。
それを叶えるべく、日々精進しているのですが、自分自身と筆名が馴染んできたのか、最近やっと筆名で名前を答えられるようになりました。
いつか教室の中だけではなく、外の世界の人々にも名前を呼ばれるような、素敵な作品を書きたいと思っています。
そして、それは高野だけではなく山村教室の皆さんが願っていることだと思います。

あなたらしい作品と、あなたらしい名前をひっさげて、皆さんも山村教室の扉を開けてみませんか?
もちろん、本名でも大歓迎です!
それでは、本日のところはこのへんで。機会がありましたら、またお会いしましょう。

Copyright© 2012 山村正夫記念小説講座 All Rights Reserved.