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新世界

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先日書き上げた長編、来週アタマにはゲラになって戻って来るそうです。

ちなみに作品の舞台はコチラ。

んまぁなんて分かりやすい。

シンボリックなものが画像一枚にここまで詰め込まれてしまう町ってのも、

なかなかありませんねぇ。

人間も個性的なので、取材に行くと盗み聞きばかりしてしまいます。

たとえば串カツ屋にて、オッチャン二人組の会話。

二人はどうやら草野球チームに入っているらしいのです。

オッチャンA「ユーイチ、アイツいっつも仮病使って休みよんな」

オッチャンB「せや。腹痛いの、頭痛いのゆうてな。ワシもそのたんびに庇ったってたんやけど、アイツこないだなんてゆうたと思う?」

オッチャンA「なんや」

オッチャンB「クチビル痛い言いよった。なんやねん、クチビルて! もう、よーゆわんわ」

飲んでたビールを吹きそうになりました。

ユーイチよ……。

そういう町です。雰囲気がうまく描けていればいいな。

長編脱稿

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書き下ろし長編脱稿!

か~ら~の~

確定申告!

で、この半月は部屋にこもりっきりでありました。

いつの間にやら寒さから棘が抜け、胸底がワクワクする季節になっております。

さぁそろそろオンモに出たいなぁ。

とはいえ、引きこもっていると女子力低下するんですね!

自分でもビックリしました。

なにを着ていいか分からない、メイク技術が低下している、ついでに体もたるんでる!

オシャレってものは筋肉と一緒で、鍛えていないと低下するものだと知りました。

今後は女子力を高めるサムシングを求めて、もう少し街に繰り出そうと思います。

とりあえず服を買おう。いつから買っていないんだか、まったく。

そんなふうに女としてのなにかを犠牲にして書き上げた長編、今回は変化球を使わずどストレートでぶつかりますよ。

ええ話です。

5月には出してもらえるかなー。

詳細が決定しだい、お知らせいたします。

こんにちは。

先ほど期日前投票に行って来ました。

私なんぞはどーしょうもない女ですが、先人が戦って勝ち取った権利(婦人参政権は特に)を無駄にするまいと、投票にだけはちゃんとゆきます。

よし、これで心おきなく旅行に行けるぞ。

 

って、まだまだまだ!

今月中にお渡しするって約束した原稿があるでしょっ!

 

ええ、最近の私ったら、書くスピードがどん亀でして。

さあ、書くぞと意気込んで机に向っても、言語野の一部が腐れ落ちたんじゃないかというくらい言葉が出てこない。

一日中かじりついてて、書けたのこんだけ? うそん、ウチ早くもスランプやろか、デビューしたばっかやのに??

と、悶々しておりました。

 

それが今日になって憑き物が落ちたかのように、いやむしろなにかに憑依されたかのように、めきめき書けている。

体に七つあるというチャクラが全開したのか。

それともたんに追い詰められて覚悟決まっただけか。

三日前まで一行も書けなくて、何て言って謝ろうと悩んでいたのがウソのよう。

 

筆がすべるようになると、こりゃいかんと一度書くのをやめるという作家さんもいるらしいけれど、私はここぞとばかりに書く。

たとえ表現が荒くても後からバシバシ直せばいいだけのはなし。

それより、筆がすべることなんてめったにないんだから、もうけもんやないかぃ。書いたらんかぃ。

ただ、めきめき書けすぎて、すでにお約束の枚数を越しているのに全然お話の終わる気配が……ない。

こりゃ、後が大変だな。削ることを考えたら、今月中に間に合わないかも……。

 

でも旅行はゆく。この夏一番楽しみにしていたイベントなのだ。

これに行けなきゃあ私は「日本を常夏にしてください」と神様にお願いするよ、本気で。

ただでさえここ数日めっきり涼しくって、頭の中に「なぁ~つのお~わ~り~」と森山直太郎が流れて物悲しいのだ。最後に夏を満喫させてくれ!

まぁ、「一行も書けてません」より、「書きすぎちゃいました~あはは~」のほうが、謝りやすいしな。(コラ!)

 

ああ、夏が終わるのが、いやだ。

……いろんな意味で。

 

※追記

文藝春秋のホームページに、先日こちらでも書いたインタビュー動画がUPされております。

緊張のあまり顔がひきつっていて、かなり恥ずかしいのですが……。

あと、来月6日の読売新聞日曜版にもインタビュー記事が載るそうです。(動画インタビューとは別物です)

当初の掲載予定は今月中だったので写真が浴衣姿ですが……まぁ昨今は9月半ばくらいまでなら浴衣でもOKでしょう。あはは。

春だから

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満開の桜に誘われ途中下車。

 

このワンシーンをどうしても書きたいと思える

 

そんな光景に出会えた、

 

この上ない幸福。

 

小説の神様と、

 

大歓びの桜たちに、

 

感謝。

 

 

 

CANB31A1.jpgカフェタンブラーを新調した。

ぷらりと入った高円寺の、猫グッズばかりを集めたギャラリーで一目ぼれ。

さとうみよさんという、切り絵作家さんの作品だそうです。

きゃわいい。この小生意気な上目遣いがたまらん。

小説を書く時は、こういう保温できるタンブラーにコーヒーをいれてちびりちびりと飲みながらやる。

今まで飾りっけのない実用一辺倒なものを使っていたけれど、このコが手元にいてくれたらきっと創作の疲れも癒されよう。

女だもの。お気に入りのものたちに囲まれて、日々を過ごしたい。

 

さて、先月22日に引っ越しが終わり、新しい環境になっている。

注文してあったでっかい本棚も高機能チェアも届き、書斎もいよいよ書斎らしくなってきた。

あとは書くだけ。

書くだけ……なんだけども……。

 

先日このブログにて、「オール讀物」の受賞後第一作にOKが出た、と大喜びで報告したのだが、

先月末に、「やはりもう一度だけ手直しを」とのことでまた戻ってきた。

しかも、根本となる設定を、「これナシで書いてみてください」とおっしゃる。

ええっと、ホントにそれ、物語の土台になってる部分なんですけども。

それを取っ払うってこたぁ、また違う話になるってことですよね。

それ、かなり前の段階で言ってほしかったです……。

などと恨み事を言ってもしゃーない。やるしかない。

ただ、一度組みあがった世界を根っこから崩すとなると、自分の中の折り合いとかなんとかでかな~りしんどい。

でも人に「大変だ、大変だ」と弱音吐いていられるうちは、まだまだ精神的に余裕なのだ。

口で言うほど、本人大変と思っていないから。

よし、空想の中で思う存分遊ぶか!

 

そうだ、まずはタンブラーの猫ちゃんに名前をつけよう。

 

 

 

坂井希久子

2008年オール讀物新人賞受賞。小説家の端くれのそのまた端くれ。
翼広げて大空にはばたくぞ! と言いつつ、まだたまごには「ひび」くらいしか入っておりません。
それでも、小説が好き。あと、着物も好き。
どちらも奥が深いことでございます。
死ぬまでには、真髄にちょこっとばかし触れたいな。

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