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授与式

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珍しく、二日連続更新です。

昨日書いたとおり、今日が「オール讀物」の発売日。

そして、賞の授与式もあったのです。

 

紀尾井町の文藝春秋ビルで、編集者の方々に囲まれトロフィーと金の懐中時計を授与していただきました。

文芸編集局長さん曰く、
「メダルだったら、銀から金を目指すところですが、あなたたちは金から銀を目指してください」

えっ? と聞き返してしまいましたが、直木賞の副賞が銀時計であるからだそうです。

うん、目標は高いほうがいいですよね。

でもその前に、まずは本を一冊。

そしてさらにその前に、デビューより難しいとも言われる受賞後第一作掲載に向けて、頑張るぞ!

 

同時受賞の柚木さんにも初めてお会いしました。

すごくお会いしたかったんです。「これも何かの縁、一緒に励ましあって頑張りましょう!」と握手したかったんです。

でも私、実はものすごく照れ屋の不器用モンなんで、できませんでした……。

お話を聞いていると、柚木さんの作品はとても面白そう。

いただいたオール讀物を手に、帰ったら読もう♪ と楽しみにしつつ帰宅。

でも、授与式の後の昼食会でいただいたビール数杯に軽く酔っぱらったようで、爆睡。

お昼に飲むとやはり回りますねぇ。

これから読みます。ウキウキ。

 

いつか、同時受賞つながりで対談が組んでもらえるような作家になりましょう!

 ↑

これはご本人に言えた。

 

では、今執筆中のものをさっさと仕上げます。

きっと何度も突っ返されるんでしょうね。

でも絶対にめげぬ!!!

 

 

いただいたトロフィーと金時計。

このブログ、どうやったら文章の途中に写真を入れられるんだろう……。

CA6JN323.jpg

ブログを引っ越しすることになったので、しばらく書き込みができずにおりました。

ちなみにこのブログ、まだ使い方がよく分かりません。

ゴチャゴチャといじっているうちに何とかなるでしょう。

 

さて、もうすでにネットのニュースに流れていたので、ここで発表してもよいのでしょう。

ワタクシ、このたび「第88回オール讀物新人賞」を受賞いたしました。

22日が最終選考会だったのです。

すでにお祝いのコメントをくださった方々、ありがとうございます。

 

一方で、

何でお前が?????

と憤慨してらっしゃる方もきっとたくさんいることでしょう。

でも本当の勝負は受賞してから。特にこれは短編の賞だから、受賞=単行本出版とはいかず、一冊の本も出せないことだってあります。

実力がなければ放っておいても鳴かず飛ばずで消えていくはず。

そうなったらどうぞ、思いっきりせせら笑ってやってください。

 

だけど、私だって這いずり回りながらも何とか前に進んでいくつもり。

私、アホなので。小説しか眼中にないので。

がんばります。どうぞよろしく!

 

ところでネットのニュース、見出しが思いっきり「SM女王が受賞!」みたいになっていましたよ。

いや、面白がっているのは分かりますけど。ちょっとばかり目を引くかもしれませんけど。

でも今回、受賞者が二人いるので、もう一人の方に失礼じゃありませんか。ねぇ。

しかも、なぜ私だけバッチリ年齢を書かれているのだ……。

女性の年齢はもうちょっとデリケートに扱ってくださいっ。まぁ、別にそれくらいはどうだっていいけど。

 

受賞作は、来月22日発売の「オール讀物11月号」に掲載されるそうです。

タイトルは、「男と女の腹の蟲」。

もし興味があれば、ご一読いただければ幸いです。

あ、SM小説かと憶測されている方も多いんじゃないかと思いますが、違いますよ~。

現役女王様がSM書いたって、当たり前すぎてつまんないもんね♪

 

 

先ほどから、いじめっ子人格の私が、私自身を責めさいなんできます。

「今日、オール讀物新人賞だっけ、あの締切日だったのよね」
「はい、そうです。今さっき郵便局に行って出してきました」
「全力をつくしたのかい?」
「もちろんです」
「嘘おっしゃい! 本当はあそことあそこ、ちょっと弱いなぁ〜と自分で分かってだじゃないか。でも他に思いつかないからまぁいいか、って妥協しなかったかい」
「うっ……」
「ほらごらん、この乳なし法一!」
「ち、乳な……。あんまりですぅ。事実なだけに」

こんな感じで一人で落ち込んでます。
でももう出しちゃったから〜今さら何言ってももう遅い〜。

とりあえずちょっと前に一作品出し、締め切り日の今日、もう一作品送りました。
ラストが二通りあって、最後までどっちにするか迷ってたのだ。

人に相談したら、「どちらがいい悪いではなく、好みの問題」ということだったので、んじゃ自分が本当に書きたかった方を選んだ。
もしかすると、ボツにしたやつに共感する読者の方がだんぜん多いかもしれない。
でもほら、編集者懇親会とかでも、「自分が本当に書きたいものを書け」とかアドバイスいただいたからさ、やっぱ己に正直に。
これで落選でも悔いはない……ことは絶対ないけど、まぁしょうがないやね。

私の子供たちがどこまで頑張れるか分からないが、健闘を祈る。
間違っても郵送ミスで届かんということだけはするなよ!

ところで郵便局に行くと、前のおっちゃんがA4サイズの封筒を持ってて、ちらりと「オール讀物」の文字が見えたよ。
なんか恥ずかしくなって、自分の封筒の宛名面を体に押し付けて隠した。
見ず知らずの人やけど、おっちゃんも頑張ったんやな。お疲れ!

でも、今年から推理と一本化でしょ。
推理の方は出したことないから知らないけど、「オール讀物新人賞」の方は毎年応募総数2000篇以上だったわけで、じゃあもしかすると今年は3000篇超える??
うわぁ……。
あ、またいじめっこ人格な私が出てきそう……。

出して来た。

何を?

小説を。

どこに?
 
小説すばる新人賞さっ!!!!!

やったぜっ。出してやったぜっ。
はぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜。疲れたっ!!!

一時期はもう無理かと諦めかけ、でもここでやめたら女がすたる! とわけの分からん気合の入れ方をし、頭皮から悪臭放ちながらガンバリました!
初の、300枚超えっ! くうぅぅぅぅぅ〜〜〜〜(感動を噛みしめてる)

321枚という、キレーに尻すぼみな数字で脱稿いたしました。
結果はどうあれ、とにかく長編書く! というのが目標だったので、とりあえず達成。

最近、小説書くのが辛くって辛くって辛くってしょうがなかったんだけど、後半から、楽しさを思い出してきました。
実はプロットを、前半部分しか作ってなかったんですよね〜。でもプロットのなくなった後半、ああコイツだったらこう動くなって感じで物語が進んでいって、私自身「どうなるの、どうなるの」と思いながら書いていたので、そのせいかしら。

コイツをこういうふうに動かさなきゃとか、この辺であの伏線うまく入れ込まなきゃとか、ごちゃごちゃ考えて書いてたらダメなんだ、私の場合。
よし、もうプロットなんて作んない! (オイ!!!!)

そうだ、昔は出だしと終わり考えただけで書いてたもんな。
しかもその時代の作品の方が、評価高いもんな。
やっぱり、自分に向かないことはするもんじゃない。
特に私のごとき感覚的人間はね。

ところで今、風邪っぴきで頭痛がします。
微熱があるようで、郵便局では斜めに傾きながら宛名書いてました。
ここ数日、床に寝ていたせいでしょう。
臥薪嘗胆の故事にならい、作品が仕上がるまでは硬い床の上に寝る!
と、決めたわけではなく、書いてるうちに床に倒れこんで寝ちまうからです。
そら、風邪ひくわなっ!

やることやったのでもう寝てしまえばいいのだが、郵便局帰りにドラックストアに寄って、先ほど風邪薬をリポDで流し込んだせいで、変に覚醒してしまいました。
ゆえにこれを書いております。
終わった! と実感したくて、床に散乱してた資料も片付けたぞっ。
早く寝ろよ……。風邪治せよ……。

そんな感じで体調悪いんだけどさ、「小すば」って郵送やん?
最近できた賞だと、ホームページにフォーマットがあってそれに添付してポン、で応募できたりするんだけど、そうやないやん?
フラフラ、ゼーゼー言いながら、「めんどくせぇよ〜。メール応募にしろよ〜」と文句たれつつプリントアウトして、印刷ミスとかページ数の漏れないかとか確認し、小分けにしながらパンチで穴を空け、小分けにした時にページの並びが狂ったりしてないかもう一度確認し、「あ〜しんどいってばよ〜」と、右肩を紐で縛った瞬間、
キュッ。
って、気持ちも引き締まった。

それまでただ印刷された紙の束だったものが、私の「作品」に変わった一瞬

なんだか、感慨深いものがありました。

さてと。目がトロトロしてきたのでそろそろ寝ます。
脳内でアメリカまで行っちゃったから、ヘロヘロなんだ。
小説の舞台が、最終的にニューヨークになっちゃうんだよね。
脳内で見た自由の女神は、ニューヨーク湾挟んでたからちっちゃかったです。

なんと一ヶ月以上も(!)放置状態だったこのブログ。
ようやく更新!
きっともう皆、こんなブログの存在を忘れきっていることであろう。
うはははは。

さて、昨日はハロウィン……でしたがそれはまぁ措いといて。
新潮社のR-18文学賞の締め切りでした。

女性の、女性による、女性のための性小説、という触れ込みのこの賞。
男性の応募は禁止。
過去に一度応募したことがあるものの、デビューしていきなり官能作家の色眼鏡で見られるのは嫌だなぁと、ここ数年は敬遠していました。
でも光文社のIさんに、「坂井さんの性描写ならそんな心配無用」とお墨付きをいただき、この賞出身の豊島ミホさんも官能ではないところで活躍してらっしゃることだし、「よっしゃ、それなら!」と張り切ったのであります。

なんせ男性がいない分、応募総数は比較的少ないはずだもんね。
ぐふふふふ。(浅ましい)

30〜50枚の短編だから、執筆時間的にはそんなにかからないだろうと思っていたのですが……。
書いてるうちに一人で勝手に妄想が先行して興奮しはじめる、参考になりそうなエロサイトを検索したはいいが目的を忘れて見入ってしまう。今夜のオカズみぃ〜っけ、じゃないだろう(怒)
挙句の果てにはそうだ、男の子呼び出そう。ってオイ!
進まない進まない。カタツムリの歩みよりのろい進行でありました。
官能作家さんって、大変なのね……。色眼鏡で見られるのは嫌なんて言っててすみません。思い上がってました。スゴイです、アナタたち。

やはり官能は、書くよりするほうが楽しいなぁと思ったことでありました。

坂井希久子

2008年オール讀物新人賞受賞。小説家の端くれのそのまた端くれ。
翼広げて大空にはばたくぞ! と言いつつ、まだたまごには「ひび」くらいしか入っておりません。
それでも、小説が好き。あと、着物も好き。
どちらも奥が深いことでございます。
死ぬまでには、真髄にちょこっとばかし触れたいな。

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