12月に突入しました。
やり残したことどっさり、やらなきゃいけないことは前から迫ってくる、どーしましょ。と、あたふたしてしまいます。なんだって毎年同じことを繰り返すのか……。
ささ、気を取りなおして。
わたくし先日、誕生日を迎えました。11月23日、古くは新嘗祭、現在では勤労感謝の日。恵みに感謝するという、なかなか佳き日であります。
しかし、小説家を志して10年ちょっと。この間、誕生日を祝ったことはありません。
というのは、山村正夫記念小説講座の第4期テキスト用原稿の締め切りが、11月の第4金曜日と定められているからです。11月23日は例年、ほかのことは打っちゃって原稿の追い込みにかかっており、誕生日がどうのこうのなんて余裕はない!
ま、原稿を提出してから、「あ、また一つ年をとってた」と気づき、やおら一人でワインなどを開けたりしていたわけですが。
今年も相も変わらずの状態でしたが、誕生日から1週間たった11月30日、わたし宛に小さな包みが届きました。送り主は、同居青年。またの呼び名は息子です。
箱を開けてみると、中から出てきたのはオペラグラスでした。
ドイツの精密光学機器の老舗、エッシェンバッハの新モデル『カルメン』です。
「ああ、ほんとうに買ってくれたんだ」
と、まぶたがじんわり。って、ウソです。ホントは「やったぁ! これでオペラを3倍楽しめる!」と小躍りする調子のいい母でござんす。
この伏線は、11月13日にありました。
息子もわたしも大好きなピアニスト、エフゲニー・キーシンの演奏会に二人で出かけました。
「天才」という冠をつけられることの多いこのピアニストのチケットを取るのは、なかなか大変で、発売当日の午前中に確保した席は、S席だというのにかなり後方でした。
まあ、ぜいたくを言ってはきりがありません。チケットをとれただけ幸運です。
キーシンの演奏は、彼の指が鍵盤をたたいて音をだしているのではなく、まるでその指そのものから音が生まれてくるといったらよいのか、ほかに聴いたことのないような音でした。次元が違うというか……。
ただ、席が後方なので、指の動きが見えないのが惜しまれます。
そんなわけで、帰りがけに「オペラグラスを持っていたらよかった」と、わたしはつぶやいたのでした。
じつは、ずいぶん前から騒いでいたんです。
「こんど原稿料が入ったら、エッシェンバッハの『椿姫』なるネーミングの赤いオペラグラスを買うんだ!」と。
はい、オペラ大好きなんです。でもチケットがお高いので、あまり行けません。いえ、ほとんど行けません。
オペラ鑑賞は、歌い手の表情なども見どころ(?)なので、オペラグラスはぜひとも欲しいところです。
大型文具店「伊東屋」で、『椿姫』を見つけたのは3年ほど前だったでしょうか。
この春、満を持して購入せんとしたオペラグラス『椿姫』は、なんと製造販売が終了していました。ガ~ン。
赤、というよりも「紅色」という感じのそのオペラグラスに魅了されていたわたしは、すっかり気落ちし、もういいや、と思っていました。
そこへ、キーシンの演奏会でした。
「オペラグラスを持っていたらよかった」とつぶやいたわたしに、「じゃ、もうすぐ誕生日だから買ってやるよ」と、息子が想定外の言葉を発したのでした。
「はいはい、期待してます!」といいつつ、ぜんぜん本気にしていないわたくしでございました。すまん、息子よ。
いやじっさい、誕生日も、それから何日かたっても、「プレゼント」の気配はありません。
が、絶妙なフェイントをかけて、11月30日に届いたというわけです。
『椿姫』とはまた違う、朱色がかった赤い『カルメン』がわたしの大切な宝物になりました。
やっほい!
もう何カ月も前にチケットを確保したウクライナのオデッサ歌劇場の『トゥーランドット』は、年が明けて1月の公演です。
トゥーランドットの舞台を『カルメン』をお供に観る。なんて素敵なんだ!
10のうち、9個がしんどいことであっても、たった1個のうれしいことでおつりがくる。いま、そんな気分になってます。
うーん、がんばっちゃうからね! 来年はデビューできそうな気分になってきた!(←あくまで個人の感想です・笑)

きゃぁ〜☆
すてきですね〜♪
いいなぁ。息子。
いや、息子でも娘でもいいけれど。
すばらしいお子さんがいてホントに羨ましい(☆o☆)
これで、これからのオペラライフ、充実ですね♪
是非山村教室でも使ってください!(^^
☆めいくさん
でしょう! 「カルメン」なのですが、なぜか和の雰囲気のある赤なんです。
子どもというのは、授かっただけでたいそうなギフトなのに、その子から贈りものされるなんて、なんともありがたいことです。
教室でオペラグラス! 不審だぁ……。
けど、あんまりオペラに行く余裕はないので、いちど教室でやってやろうかしらん(笑)
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