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「高野真理子の扉を開けて―第6回 受賞」

「シンクロ!」
 ――チャチャチャ!
「シンクロ!」
 ――チャチャチャ!
 頭の中で、大きな掛け声とともに手拍子を鳴らす。
 夜遅くに届いたメールには、思わず笑顔にさせることが書かれていた。

 こんにちは。高野真理子です。
 皆さんは、文学賞へ応募したりしていますか?
 高野も頑張っておりますが、今のところ、箸にも棒にも掛からぬ日々を送っております(笑)。
「いつかは受賞を!」と笑顔をふりまいてはおりますが、もちろん、落選すればへこみます。
 へこむ暇があったら、次の作品へ取り掛かった方がいいということは、分かっているのです。
 日々あきらめずに、一文字一文字積み重ね、人の心を揺り動かす物語を書くことが大切なのも、良く分かっているのです。
 そんな時、ふと考えるのです。
 宝くじの一等当選者はどこにいるの? と。
 この世のどこかに必ずいるはずです。
 でも、身近にいたためしがありません。
 では、この世の中に、文学賞を受賞している人はいるの? と。

 ――いるのです

 何かの予言みたいですが(笑)、山村教室には、たくさんの受賞者の方がいらっしゃるのです。
 OB・OGの諸先輩方から、現役受講生まで、確かに身近に存在しているのです。
 受賞した方を目にすることができる。
 これほど、励まされることはありません。
 もちろん、羨ましいとも思います。
 でも、それ以上にその方々の生の声や、体験を聞くことができるなんて、一人で物語を書いていたら、決して経験することはできません。
 今年になってからも、現役受講生の方の受賞のお知らせがありました。
 高野はそれをメールで知りました。
 その時、頭の中で鳴り響いたのが、冒頭にあった掛け声です。
 シンクロナイズドスイミングの演技をする、ウォーターボーイズ達を、プールへ呼び込む時の掛け声です。
 その方の受賞の嬉しさと、お祝いの気持ちと、「この受賞にあやかるぞ!」の気持ち(笑)で、いっぱいになりました。
 その方のパワーにあやかって、受講生一丸となって、受賞目指して駆けあがるぞ! の気持ちです。
 だから、受賞者に「シンクロ」したいと思ったのです。
 受賞することは夢じゃない。現実にあり得ることなのだと、体現してくれた受講生が目の前にいる。
 これが、どれほどの力を与えてくれていることか、へこんだ時こそ身に染みて分かるのです。

「シンクロ!」
 ――チャチャチャ!
「シンクロ!」
 ――チャチャチャ!

 いつかきっと、掛け声をかける側から、掛けられる側へとなることを信じて、今日も高野はパソコンへ向かいます。
 あなたもきっとパソコンに向かっていると信じて……。
 それでは、本日のところはこのへんで。
 機会がありましたら、またお会いしましょう。