真理子の扉を開けて――第2回 熱

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★受講生が発信する山村教室の紹介ブログです★
第2回 「熱」

 冬。
 教室の席は人と荷物でパンパンに膨れ上がっていた。
 まだ講評開始時間前にも関わらず、着席して待っている受講生が多い。
 すでに本日のゲスト講師も席に着いている。
 開始までのほんの数分、心地の良いざわめきと、期待に満ちた軽い興奮が教室を満たしていた。

 こんにちは、高野真理子です。
 山村教室では、各期の最後にゲスト講師を招いて、講評および講義を行います。
 プロの作家の方や書評家の方など、普段生活している中では決してお会いすることができない方々がいらしてくださいます。
 お話くださる事はその時ご担当される方それぞれですが、基本パターンは、前半で数作品選ばれた受講生の対象作を講評し、後半は講義という形になります。
 聞き方はいろいろだと思いますが、レギュラー講義の中で聞いた講評に加えて、さらにプロの方の別のご意見を聞く事ができるわけです。
 ひとつの作品に対して、複数の意見を聞く事ができる機会などなかなかありません。
 しかも、ご担当の方はその道の「プロ」の方!
 自分が講評対象作に選ばれても選ばれなくても、その方の作品を通して自分の作品に役立つヒントを見つけることができたりします。
 ゲスト講師の回は、その担当者の小説への情熱を一緒に追体験できる貴重な機会です。
 なので、今回はその情熱の「熱」についてお話してみたいと思います。

 高野は、ゲスト講師の回は「熱」を感じる回だと考えています。
 私を含め、受講生の皆さんはきっと、「どうやったら作家になれるのか」、「どうしたらいい作品が書けるのか」が知りたいはずです。
 もちろん、自分で小説を書き始めると、「作家になる」ための近道や裏ワザなんてないことがすぐに分かってしまいます。
 自分に負けずに一作一作、地道に書いていくしかありません。
 頑張り続けていると、人間ですから、ふと疲れてしまったり迷ったりしてしまう時がやってきます。
 そんな時に、ゲスト講師のお話を聞くと、もやもやとしていた気持ちが晴れて、少しずつ気持ちが浮上してきます。
 
 ゲスト講師の方は、ご自身にとっての「小説」のお話をしてくださいます。
 短編、長編の書き方や、キャラクターの造形方法、ご自身の経験、作家のあるある話など、いろいろなお話が飛び出てきます。
 現役編集者の新人賞の選考過程のこぼれ話など、目からうろこの話がたくさん飛び出てきて、どんなにメモしても追い付けない程の情報量です。
 ゲスト講師の小説への「熱」を真正面から受けようとして、サッカーのゴールキーパーのように心の中で両手を広げ、「私こそがその熱を受け止める」という思いで、受講生のみなさんは全身を耳にして話を聞いています。
 いつもあっという間に時間が過ぎていき、気付けば終了時間になってしまいます。

 気付けば、小説について迷ったり落ち込んでいたりしていた自分はどこへやら?
 小説への熱い思いに、再度火がともるのを感じます。
 ゲスト講師から受けた「熱」を、どのように受け止めるかは、あなた次第!
 熱が冷めないうちに、何か書きたくなる受講生が、きっと大勢いるはずです。
 いつか自分自身がゲスト講師になって、その「熱」を伝える側の人となることを夢見て、今日もパソコンの前に座る受講生がたくさんいると思います!
 みなさんも、山村教室でそんな「熱」を体験してみませんか?
 一緒に体験できる日をお待ちしております!
 それでは、本日のところはこのへんで。
 機会がありましたら、またお会いしましょう。

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