猫招きがお届けします―第3回 才能と努力

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第3回 才能と努力

こんにちは!猫招きです。

今回は、小説学校に入る前に、多くの人が抱くであろう疑問について、考えてみたいと思います。
それはつまり、
「小説って、はたして(人から)教わって上達するものなの?」
ということです。

なるほど、確かにすべての創作活動には「才能」という要素がついてまわります。
絵画、音楽、舞台芸術――どの世界でも、秀でた才能というアドバンテージを持った人間が存在します。
小説の世界でも、そういう人たちはいるのでしょう。

実際、小説新人賞を受賞した人たちは、たびたびこんな台詞を語ります。

例えば、
「生まれてはじめて書いたもので賞を獲りました」

あるいは、
「ふと思い立ってある日書き始めました。夢中になって書き上げたそれが、受賞作となったのです」

もちろん自信満々で書いている作家志望者ならば、こういうものを読んでも、ダメージを受けないことでしょう。
でも多くの、迷いながら書いている人たち。
新人賞に応募したものの落選を味わった人たちにとっては、上のような言葉は結構なインパクトをもって心に迫りくることでしょう。

小説って、とどのつまりは才能で書くものなのか?
まるで魔法か呪術みたいに、降ってくる何かを待って書くものなのか?
そしてそれが降ってくることがない(つまり才能が足りない)自分には、小説を書く資格がないのか?

無理もない疑問です。僕も散々こういう考えに悩まされました。

確かに、持って生まれた才能(?)でもって一気呵成に傑作を書き上げてしまう方もいるでしょう。
でも、きちんと調べてみれば、すべての作家さんたちが、そういった経緯でデビューしているわけではないということが、知れるはずです。

証明してくれる人たちが、山村教室にもいらっしゃいます。
創作に迷ったあげく入塾してきた後に、見事デビューした方。あるいは最終選考に残れるようになった方――そういう方たちが輝ける例として実在しているのですから。

ここで結論を言ってしまいましょう。

小説講座で、小説を書く技術は学べるのです。

もちろん、以前の回で書いたように、ただ漫然と講義に出席するだけではいけません。
きちんと作品を書き上げ、テキストの締切り日までに提出する頑張り。
その作品に対する講師の厳しい指摘を受け入れる、謙虚さ。
あらかじめ自分以外の受講生の作品に目を通しておき、講義に挑む真摯さ。

そういった気構えが必要なのは、言うまでもありません。
もちろん、「受賞するまで絶対に書き続けてやるんだ」という粘り強さも必要でしょう。

かくして僕も、小説を書き、教室に通います。
小説は学べる。
真面目な努力を持続することによって、新人賞を獲ることができるのだと、自分自身に証明をするために。

さて、今回はここまで。
皆さん、またお会いいたしましょう!

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