あぁもう、何回も聞いてそのたび「なるほど」と思ってるのにできないできないできない。
わたしゃ阿呆か。いや、阿呆には違いないんだけど……。

いきなり苛立ちで始まってごめんなさい、昨夜は山村教室の日だったもので。
山口講師のお話、在籍三年目ともなると小説のコツなんて、何回も聞いてるのよ。

一、心理描写など、語りたいところほどサラっと書いて一行でギュっと引き締めろ。
一、卓抜なエピソードを考える訓練を! 意外性が大事です。
一、取材したもののうち8割を捨てて2割を使え。
一、小説には毒を。人間の業のようなものを。

などなど、などなどなど、などなどなどなど。(しつこい!)
分かっちゃいるけど使えない(植木等)

次回は私の講評もある。とにかくこきおろしていただこう。
身につまされないとなかなか身に付かないのだ、ためになる言葉って。
人様の講評を聞いてフンフン納得してるのとは胸に刺さる鋭さが違うものね。
楽しみだ。

ところで、講評で酷評されたからもう筆を折ろうかと思う、などと言う人、けっこういるんだけど何で?
昨夜もいたな。Kさんのナイスフォローで立ち直っておられたけども。
自信を取り戻されて何よりです。

と、いうことで何で?
そりゃ酷評されたら私だって落ち込む。阿呆なりに落ち込む。
でも書くのやめようとは思えないよ。阿呆だからか??
「書くこと」がもう「私」の一部になっちゃってるから、それもけっこう根っこ張っちゃってるから、それをやめたらどうなってしまうか分かんないんだもの。
叩かれて折れるほど、根っこも枝も細くない。
花が咲くかどうかは、分からないけども。

むしろ「あらまぁ、お上手に書けてるわねぇ」なんて、子供のお遊戯じゃないんだから言われても何のためにもならない。
それを言われたいんだったら、プロ志向の山村教室じゃなくってちょっとした文章教室にでも行くべきだと思う。

だって、プロになったら海千山千の評論家たちに何言われるか分かんないんだぞ〜。
にわか評論家な読者だってい〜っぱい、い〜っぱいいるんだぞぉ!
純粋な悪意で以ってそれを言われることだってあると思う。
山口講師は「どうやったらもっとよくなるか」を愛を以って仰ってくれているだけ。
それでいちいち凹んでちゃ、プロになった時胃に大穴が開くぞ。不眠症になっちゃうぞ。鬱入るぞ。

昨日は文芸評論家のOさんが遊びに来てらした。
二次会で酔っ払いながら隣でお話を拝聴したのだけども、ちょっとお話をしただけでこの人は見る目確かだ! と直感的に分かってしまった。
こういう人に、批評されるんだぜ、プロって。
怖いなぁ。

そう、怖いんだよ。
だから阿呆でないと食いついていけないって。
ってことで皆、どんどん阿呆になれ。
こうやってどんどん仲間を増やそうとしているワタクシ。
でもさ、案外おりこうさんになる方が簡単だったりするんだぜ。

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あのぉ〜kikuさん、
私も阿呆教入りたいっす。
まだ入信可能っすか?!

はっきり言って私は何に関しても直ぐに
凹むし、落ちこむし、もうダメだ!って思っちゃう。
そんな自分を持て余しつつも、治らないこの性格。
でも、kikuさんの記事読んで思った。
うん、阿呆にならにゃー身が持たん!

踊る阿呆に見る阿呆♪
同じ阿呆なら踊らにゃソンソン♪

凹みそうになった時、この歌思い出すことにします。

私も凹むな〜
自分の作品に自信があればあるほどに。
しかも多分いろんな教室の仲間の前ででしょ?
私だったら、うつむきすぎて猫背が猫になっちゃう。

以前は会社でも、自分が作成した報告書を上司にこき下ろされたら、何もかも捨てて会社から飛び出したいと思うことだってあった。出口なり、窓なり。
でも最近では、上司にこき下ろされるのは、例えば報告書を作成するノウハウを身につけるために必要なんだと、最近やっと思えるようになりました。

辞めようと思ってしまうのは、多分逆境に弱いのかなぁ。全てをプラスに考える力が足りないのではと思う。人間強く生きるためにはやはりプラス思考でしょう。

と、また長々と書いてしまいましたが。
私もプラス思考取得のため阿呆教入信希望です。
ところで、kikuさんが教祖ですか?
あと、裸でも入信可能ですか?

私もあほ。
もし、それがマイペースで生きるってことなら。
はい、もう、すでに。
だって、私の人生で数少ない間違いのないことのなかに、
小説家になることと、小説家であることが、
もう入ってるんだもん。

>染谷水音さん
うん、それは阿呆教に入信するべきでしょう。
阿呆みたいに突っ走ってたら落ち込んだり凹んだりしてる暇はありません。
一緒に踊りましょう(違!)

>つきいちさん
あら、まだ裸でしたか。
いいじゃないですか、裸なんて最高に阿呆っぽいです。
もう無条件に入信可です。
そして裸で坂田利夫歩きをしましょう。

>makeek
あ、入ってる入ってる。
そりゃ避けて通れない道だわ。
阿呆バンザイ!

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坂井希久子

2008年オール讀物新人賞受賞。小説家の端くれのそのまた端くれ。
翼広げて大空にはばたくぞ! と言いつつ、まだたまごには「ひび」くらいしか入っておりません。
それでも、小説が好き。あと、着物も好き。
どちらも奥が深いことでございます。
死ぬまでには、真髄にちょこっとばかし触れたいな。

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